ICCトヤマの活動

平成18年11月定例会報告
見学会 『となみ散居村ミュージアム』

日 時 平成18年11月7日(火)
場 所 la Naturae(昼食)
となみ散居村ミュージアム
参加人数 21 人

今年夏にオープンした「となみ散居村ミュージアム」を見学する定例会。
当日は雨天でしたが、しっとりとした田舎の風情を楽しんでいただけたのではないでしょうか。
まずは、砺波野の代表的な民家形態であるアズマダチを、実際に使っている例を見ていただきたいと、古民家レストラン「ラ・ナトゥーラ」での昼食からスタートしました。
今までにない平日午後からという時間設定になり、参加できないという会員がいる一方で、久しぶり、あるいは初めて参加するという会員もいらっしゃいました。
お店は、アズマダチの中心となるワクノウチの広間を、厨房・カウンター席にし、奥に連なる座敷をテーブル席にしたレイアウトで、内装もあちこちに再生材料を活用しています。
内外から取り寄せた食材による、イタリアンをベースにしたコース料理をいただきましたが、シーズンには敷地内で取れた山菜なども出すということで、みなさんプライベートでも訪れたいとしっかりチェックされていました。

  
  ラ・ナトゥーラ(外観)          ラ・ナトゥーラ(内観)
 
その後各自の車で散居村ミュージアムへ移動。砂田館長から解説があり、ここは「砺波野全体を博物館とみなす」田園博物館構想の核施設である、とのこと。事務所・ホールのある新居千秋氏設計のメイン棟「情報館」は、凝ったディティールながら、館長によると「住みにくい」そうです。続いて施工管理のみずき建築設計事務所・水木清治氏のご案内により、再生棟「伝統館」を見学。「アマ」といわれる広間の天井裏に上がったり、今ではあまりみることのない木造軸組のよさを堪能。保存しておいた屋敷林の枝葉を囲炉裏で焚くことで、暖房と調理ができ、煙が建物の保護もすると合理的な仕組みにも感心しました。

  
 情報館(内観)           伝統館(外観)

最後はおおみ設計・近江美郎氏のご案内でリフォーム棟「交流館」を見学。実験住宅という側面もあることから、ガラス瓦で家の真ん中に光を取り入れ、水周りをあちこちに設けるなど民家としてはかなり贅沢なつくりになっています。ただし近江氏によると「もともとの建物が砺波地方の民家としては特殊な形状で、かつすでに相当リフォームされていた」ことと「予算が 2000 万円削られた」ために、思うようにならなかった部分も多く、割り引いてみてほしい、とのこと。こちらはワクノウチの広間部分を、豪華なエントランスとして見せていて、そこで記念写真を撮ってお開きとなりました。

  
      交流館(内観)