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インテリアコーディネーターとは

インテリアエレメントの提案

2. インテリアイメージのプランニング4. インテリアエレメントのセレクト

インテリアエレメントの提案

ライフスタイルを具体化するインテリアエレメントを提案します。

インテリアを構成しているアイテムのことをインテリアエレメントといいます。家具や家電、小物、天井・壁・床仕上げ材や台所機器などの設備などもインテリアエレメントです。

お客さまと話し合い、一緒にインテリアイメージをつくったインテリアコーディネーターは、次に具体的なインテリアエレメント(商品)を提案していきます。エレメントの色、形、テクスチャー(感触・質感)は、すべて共通のインテリアスタイルやテイストに統一するのが普通ですが、あえて異なった要素を加えることにより、さらに新鮮な調和に導くといった、テクニックを必要とする提案もインテリアコーディネーターなら行えます。

インテリアコーディネーターは、プレゼンテーションボードを用いてエレメントそのものやトータルイメージを視覚的にお見せすることもあります。ボードは部屋別、エレメント別などさまざまな作り方がありますが、材質見本や塗装色サンプルなどを貼り込み、インテリアをより具体的化し、細部にわたって要望を明確にしていくことが目的です。なお、最近では、パソコンによるプレゼンテーションを行うこともあります。

インテリアコーディネーターがつくるプレゼンテーションボードには次のような種類があります。

a. カラースキム

色彩計画をまとめたボード。

インテリアコーディネートのなかでも特に視覚的に大切なのが色彩計画。そして、色彩計画のなかでも基本的なものを配色計画(カラースキム)といい、繰り返しの調和、類似の調和、対比の調和を考えて決めていきます。この計画を視覚化したものがカラースキムボードです。

b. 壁材と天井材

壁と天井の仕上げ材を素材・カラーサンプルとともに提案するボード。

視覚的に大きな面積を占める壁・天井の色彩やテクスチャー(感触)は、インテリアのイメージを決定づけます。また、火災時には最初に火を受けるため、防火性能(不燃性)が重視されています。そのほか、壁には傷つかない耐衝撃性、汚れない耐汚性が求められ、天井は頭上にあるので軽量で明るいイメージの材料が使用されます。

なお、浴室やキッチンでは耐水性を配慮するなど、部屋の機能によっても仕上げ材は変わってきます。

c. 床材

室内環境の安全・健康・利便・快適性を満たす設備を考えます。

床の仕上げ材では、温かさや弾力性などのテクスチャー(感触)が重視されます。それ以外でも、滑らないこと、用途によっては汚れ難いものなどを選びます。

d. 照明器具(ライティングプラン)

住まいを機能的に構成する間取りを考えます。

ライティングプランボードは照明計画がわかるボード。平面図に配線および照明器具の位置を記入し、器具の形、大きさ、ワット数がわかるサンプル写真やスケッチ等を使って表現します。

e. 窓装飾(ウィンドウトリートメントプラン)

窓装飾のサンプルを貼り込んだボード。

カーテンなど窓装飾(ウィンドウトリートメント)の素材のサンプルを使って窓まわりのデザインを表現すると同時にインテリアの色調も表現します。多くの場合、窓装飾に使うのはファブリックス(布)で、そのテクスチャー(質感)が人の感性を刺激し、インテリアの質を高め、色がインテリアイメージを決め、パターン(柄)が個性を生み出します。

f. 置き家具

置き家具

どんな家具をどのように部屋にレイアウトするのかあらわしたボード。

置き家具

セレクトした家具をカタログの写真などで見ていただくとともに、室内面積とのバランスをレイアウトで確認できます。実際の商品を絞り込むことで、サイズが確定し、家具を置かない空間のサイズも見えてきます。

( 写真提供 : ACTUS富山 様 )

g. 造作家具(パースと施工事例)

造作家具の使い勝手やデザインがわかるように表現したボード。

システムキッチンや下駄箱のような造作家具は、たいていの場合、家の基本設計のなかに位置や大きさが描き込まれています。しかし、これでは詳細がわからないため、インテリアコーディネーターが1/20~1/30程度の縮尺で使い勝手やデザインがわかるように表現し、提案することもあります。

h. インテリア雑貨(インテリアグッズプラン)

インテリア雑貨を表したボード。

インテリア雑貨もインテリアを構成する大切なエレメントのひとつ。例えばアクセントカラーとしてどう生かすかによって、 インテリアイメージを決定づける場合もあります。インテリア雑貨の代表的なものといえばアート。大きなものをひとつ飾る場合、小さなものを複数飾る場合、またフレームの色やデザインなど、インテリアコーディネーターがプラ ンボードにあらわして提案します。

i. 敷物

敷物を素材・カラーサンプルとともにまとめたボード。

カーペットには部屋に敷き詰めるタイプのものと、部分敷きのもの(エリアラグ)、玄関やベッドの足もとに敷くマットの3種類があります。床材と同様、直接肌に触れるため、装飾性とともに素材感や保温性を考えて提案します。

j. 家電(製品カタログと機器説明)

暮らしに合った家電を選び、製品カタログを見ながら説明するためのボード。

家電製品を選ぶ際は、性能、操作性、スペース、また家電事故の可能性、そしてデザインを考慮に入れる必要があります。インテリアコーディネーターは住む人の暮らしに合った家電を選び、製品カタログをお見せし説明します。

k. 植栽・プランタープラン

グリーン計画をあらわしたボード。

お客さまの要望によっては、インテリアコーディネーターはグリーン計画も立て、ボードにあらわし提案することが可能です。特に大きな鉢やプランター、数多くのグリーンを室内に配置する場合、家具と同様、デザインやサイズがインテリアに大きな影響を及ぼします。

グリーンを室内に取り入れるときは、生活動線を妨げないこと、部屋のイメージに合わせること、植物の色彩を生かすこと、グリーンが育つことなども考えて計画します。

 

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